カルチャーショック 第 2部 6

キルギスのカルチャーショック 第2部 6        2018年3月

このシリーズは日本にいる知人にキルギスの様子を知らせる視点で書き始めました。最近は 日本人会の方たちにも読んでいただいているので少し書き方が変化したようです。

1.オシュのイチジク

去年の夏オシュ市に行った時バザールで見たことがない物を見つけました。花だと思って聞

いたら果物でそのまま食べればいいと言うので4個か5個100ソムで買いました。食べた

らイチジク、熟していて皮は柔らかく甘く日本のより断然おいしかったです。

 

2.オシュとジャララバードの滝

オシュ州からバトケン州に向かう山中に「アブシル・アタ」という観光地があります。ここ

では岩山の中腹から水が滝になって落ちています。

どうして中腹から水が?多分ですが元々地下水が流れていた水路をそれと交差して流れる川

が何万年もかかって山を削り水路を中断させてしまったのではないかと。現在の川は滝の水

路よりずっと下を流れていますが最初はずっと上を流れていたはずです。削った岩山にたま

たま地下水路があったのでしょう。何万年もかけた自然の創造物です。

オシュ州の北隣にあるジャララバード州のアルスサンボブという所にも滝があります。低く

広がった滝と離れた所に高さ100mはありそうな滝がありここも観光地になっています。

キルギスの伝説にアルスサンボブは世界のクルミの発祥地とあります。アレキサンダー大王

がここからクルミの木を持ち帰って広がったそうです。

アルスサンボブに向かう途中には小石を積んだような小山が並んでいます。これは勝手な推

測ですが氷河が運んだ石ではないでしょうか。氷河期の終わりに山から石を含んだ氷河が移

動してきて溶け運ばれた石が積まれたのでは。

イシククリ湖にもサンタッシ(訳は数える石)という土地に石が積まれた山がありこれに

ついて昔話があります。昔、戦いに行く兵士が石を一つずつ積んで行き、帰って来た時も一

つずつ積んだ。帰って来た兵士の数は少なかったので高さが異なる山になった、というもの

です。ここも氷河が運んだ石でしょうが昔話は情緒があります。

 

3.キルギス(クルグズ)と言う由来

イシククリの昔話を書いてそういえばキルギスの名前の由来を書いてなかったと気が付きま

した。

キルギスというのはロシア語、キルギス語は「クルグズ」ですがその始まりについての伝説

があります。昔、大きな戦争があり多くの人々が死んでしまった。その時40人の若い女性

たちが残りこの女性たちからキルギスが始まったというものです。

伝説にある数字の40はキルギス語で「クルック」、若い女性を「クズ」と言います。これ

を続けて「クルック・クズ」が「クルグズ」になったと言います。どうして40という数字

なのかは民俗学的な考察が必要、とはいえ手元に資料はありません。

 

4.キルギスの昔話

昔話の一部を概略紹介します。地元で聞いたり本で読んだりしたものです。

<どうしてイシククリ湖に水が溜まったか>

昔、イシククリにある金持ちの家で働いていた女性が主人から何か疑いをかけられ悲しんで

家の井戸に身を投げた。そこから水が湧いてきて湖ができた。

別の話では、何かの原因で恋人を失った女性が悲しんで流した涙で湖ができた。涙でできた

から水は塩辛くて暖かい。(イシククリはロシア語、キルギス語はウスク・コルでウスクは

熱い、暖かい、コルは湖という意味です。)

<ナリンとアトバシー>

ナリンはキルギス語でナルン、馬肉を使った料理の名前です。アトバシーは馬の頭という意

味です。

昔遠方から来た旅人がアトバシーで少し休みました。ところが乗って来た馬が逃げ出して

しまい、怒った旅人は馬を捕まえて殺してしまった。それで頭をアトバシーに置いて肉を

ナリンに持って行き食べました。

<オシュという呼び方>

皆さんオシュと言いますがキルギス語は「オシ」です。これは馬や羊を追う時の「オシ」、

「オシ」という掛け声から来たと言います。

 

5.コムスには楽譜がない

キルギスに3弦の民族楽器コムスがあります。日本でいえば三味線ですか、しかしバチでは

なく指先で引きます。他にオズコムスという口琴やクヤークという馬の尻尾の毛を弦にした

2弦楽器もあります。

私はひょんなことからコムスを半年ほど習ったことがあります。土産物店の人にコムスを買

いたいと伝えたらコムスと一緒に教える先生も来たのです。折角だからとその先生が教えて

いる学校に行って生徒と一緒に習いました。

楽譜がないので押さえる弦と場所を先生が示してそれを少しずつ覚えていきます。調弦も大

変です。帰って来てから復習、また行って次を覚えるという繰り返しでした。結局簡単な曲

を2曲練習してギブアップしました。生徒たちはすぐ上手になりましたけど。

 

6.2010年クーデターの痕跡

2010年のクーデターでは大統領府の屋上から複数の狙撃兵が周辺にいる市民を無差別に

撃ちました。クーデター後しばらくは大統領府の鉄柵に銃弾が貫通した穴が残っていました。

いまではもう取り替えたと思いますが大統領府近くに行った時は周りを歩いて探してくださ

い。大口径の銃で撃ったので大きな穴が開いているはずです。

 

7.優秀な占い師が就職か

昔の天気予報はまるで当たらず下駄でも投げているのかと思ったくらいです。暑いと言えば

寒くなる、雨だと言えばいい天気、昨日の天気を言っていたのか。しかし今は専門家が育成

されたのか当たっています。それとも優秀な占い師を雇ったか、などと言うのは失礼ですね。

 

8.ロシア数字、文字がわからない

筆記体のロシア数字が読みにくくて困ります。「1」は頭に小さい丸が付くので「9」と似

ている。「4」は右横線が出ていないし「5」と「6」も紛らわしい。「7」は斜めに線が

入っている。ということで品物に値段が付いている時はいつも聞いて確認します。

それに筆記体の文字はどこで切れているかわからないので読むのに苦労しています。子供の

頃から使っていればわかるのでしょうけど。一方、日本語学習者は漢字の音読み、訓読みで

苦労します。

 

9.お湯は飲まないで

来たばかりの頃学生がアパートの湯は飲まないでくださいと言いました。理由は親が熱セン

ター(テツ)を見学した時お湯がとても汚れていたからだとか。どんな状況だったのか詳し

くはわからなかったです。

麺を茹でる時お湯を使っていましたがそれ以来水から沸かすことにしました。なお他の人も

お湯を飲むなと言っているのかは知りません。

 

10.テレビ放送に休暇がある

テレビのチャンネルを選んでも時々放送していない局があります。これは電波が悪いからで

はなく1か月か2か月に1日夕方くらいまで放送を休んでいるのです。どのような理由から

か知りませんが良い制度だなと思います。日本ではスポンサー収入などいろいろ課題があっ

て無理でしょうけど。1日24時間365日ずっと放送ではなく一斉に休む制度があっても

いいのでは。

 

11.日本にこんな電熱器あったかな

日本で電熱器といえばホットプレートを思い浮かべます。しかしビシケクで売っているのは

別製品でしかもかなり強力。何年か前に工事などでガスの中断が続いた時電熱器を探したら

見つけました。それまでの電熱器はニクロム線を使ったものでとても豆腐などはできません。

ホットプレートは熱源を内蔵したフライパンか鉄板といったものですがこの製品は熱源に鍋

やフライパンを乗せて使います。最初は半信半疑でしたが豆腐も納豆もできました。

何という名称なのかロシア語で「太陽光の」と言っていたようです。メーカーは何社もあっ

て大体1300ソムくらい。私の記憶にはありませんが日本で売っていますか。

 

12.クリームとプロフ

キルギス語もロシア語も「L」「R」の発音があります。私の場合この発音というか聞き取り

ができない。キルギス語を習う時も聞き取りができないので当然発音も間違え大変でした。

結局日本語の「ら」行で生活しています。

通常は変な発音と思われながらも何とかなっていますが「クリーム」「プロフ」はどうも

だめです。注文するといつも聞き返されます。発音を一生懸命練習しなければ・・・。

 

13.梅干し

10年以上も前ですがバザールで野菜のシソを見つけ嬉しくなって梅干を漬けました。シソ

は「ライハン」と言います。梅の仲間の「ウルック」を買って天日干しして漬けました。結

果は形が崩れてしまい失敗。原因はウルックが熟し過ぎていたことです。青いのは売ってい

ませんから。いつか青いウルックを買って漬けてみたいです。

 

14.ロシア大統領選挙

今月(3月)18日にロシア大統領選挙の投票が行われます。現職プーチン大統領は調査で

得票率70%弱、他の候補は1ケタ台から0.何%の予想と大きな差が出ています。このシ

リーズが送信される頃は結果が出ているでしょうが結果は予想できます。

ところで、ロシアの現首相は前大統領でした。えー!という感じですがプーチン大統領は多

選禁止の憲法規定があるため一期首相に退き仲間を大統領に就かせました。そして前回の選

挙で大統領に復帰、仲間の大統領は首相に就いたのです。驚きますね。

プーチン大統領は若いので次の多選禁止規定でも首相に退いて・・となるのでしょうか。こ

れでいいのかと思うのは私がロシア国民ではないから?プーチン大統領は人気がありますか

ら良い政治をすれば多選も許すということなのか。

 

15.バスの席譲り

バスに乗ると相当の爺さんが乗って来たと思うのでしょう、私に席を譲ってくれます。断る

のも悪いから座りますが私はなるべく立っていたい。実は足のトレーニングをしたいのです。

少し膝を曲げバスの振動に合わせ体の態勢を調整します。足が弱ると体全体が弱りますから

トレーニングは必要です。ビシケクの皆さん、私に席を譲らないで。

 

16.調音が違うのでは

オペラバレー劇場にマナスという専属オーケストラがあります。何年か前に聞く機会があっ

た時、弦楽器の音がずれている、調音が間違っているのではないかと感じました。不協和音

に聞こえるのは私の耳がおかしいのか。日本で楽器を習っていたわけではないので何とも言

えませんが他の方の意見も聞きたいです。

 

17.アルマータ2泊3日

2月、キルギスビザを取りにアルマータに行きました。12月に申請したのに移民局の許可

書類が遅れて期限が切れるので外国でビザを取ることになったのです。または罰金一万ソム

払うかの二者択一だったので罰金なぞ払うものかとアルマータ行を選択。

アルマータ行ミニバスはビシケクの西バスターミナルからも出ていますが今回はツムデパー

ト前バス停からのミニバスで出発。キルギス国境で降りて検問を通過しカザフ側に停まって

いた別のミニバスでアルマータへ。冬なのでバスの所要時間はおよそ3時間でした。

キルギス領事部は午前中の受付(水曜は休)で午後受け取れました。朝早く出て受付に間に

合えば当日ビシケクへ戻ることは可能かも。ミニバス、ゲストハウス利用で二千ソムちょっ

との格安費用で行ってきました。

キルギスのカルチャーショック第2部 7に続く

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