カルチャーショック 第 1部 10

キルギスのカルチャーショックⅩ     2015年5月

いつの間にかシリーズが第10編になっています。今回は15年以上経っても慣れない不便な点や不都合な点が色々頭に浮かんできました。便利になるのは何十年も先でしょうか。

1.何とかならないか その4 電気・ガスメーター

電気・ガスのメーターが部屋の中にあるので毎月15日にメーターの数字を紙に書いてドアに貼ります。慣れてしまいましたが面倒です。メーターを外に置けばいいのにと思うのですが外に置くと何か不都合がある?またはメーターを盗まれる?

時々貼り出した数字とメーターが合っているか検針に来るので住民を信頼しているわけではないのです。

電気・ガス会社の検針員、技術者とグルになってメーターを逆周りさせている人が多いというのは前に書きました。たくさん使っている人ほどそれをやっているので収入は減ります。料金値上げのニュースを見ますがそんなことをしても同じこと。逆回りさせている社員を刑務所に入れて正規料金を取れば値上げしなくても済むはずです。

 

2. 学校の夏休みは長い

私の行っている大学は今年5月26日から、小中高一貫学校は6月初めから8月末まで夏休みです。休みの前に試験があって大変ですが休みは楽しみでしょう。宿題がたくさん出るのは日本と同じです。日本の休みが短いのは教えることが多く余裕がないから。

 

3.試験は図書室でも職員室でも

大学のテストで日本語は日本式にペーパーテストをしますがそれ以外の科目は口答試験が多いです。それにテストの教室がないと図書室など空いている部屋を見つけて行います。一人ずつなので廊下は順番待ちの学生で溢れることになります。

 

4.パン漬けが美味しい

来たばかりの頃は糠漬け用に日本から糠を持ってきていたのですがすぐなくなります。10年以上も前、日本人の方からパンを使っても漬物ができると教えられました。作り方は、売っている丸パンや角パンをミキサーでするか手で細かく千切って入れて塩を少々、水を湿らす程度に入れます。最初は何か野菜の切れ端を入れて乳酸菌を繁殖させ、2,3日したらきゅうりやカブ等を漬けます。

パンは白、黒どちらでもOK。室内に置くと早く漬かりすぎて酸っぱくなるので私は冷蔵庫に入れています。

 

5.タバコ1本どうぞ

街頭で台にタバコやガムを並べて売っていて、タバコ1本、ガム1個売りが普通です。1箱買ったら中身はひどいタバコだったと昔聞いたことがあります。今でもあるのかもしれません。

 

6.キルギスの移動式テント

キルギス語でボズイ、ロシア語はユルタ、モンゴルではパオと呼ばれます。円形に格子を並べ羊の毛で作った厚い布で覆います。天井はドーム状で天窓があり、この窓の形がキルギス国旗に使われています。

慣れた人なら組立は2人で1時間もかからないようです。壁となる格子はいくつかに別れていて、使う時は伸ばし移動の時は縮めて運びます。大きさはいろいろあって、部族の長は大型ですが一家族用は4畳半くらいでしょうか。

テント内にクムス(馬乳酒)の樽を置き1日何回もかき混ぜます。天気が悪ければ煮炊きはテント内で行い、客をもてなし寝ることまで同じ場所になるわけです。この様式はキルギス人が造る町の住宅につながっているので、何とも不便な住宅になってしまいます。

 

7.何とかならないか その5 温水停止

毎年のことですが今年も市内全域で5~6月に温水が停止しています。設備点検か燃料費節約か会社の休暇かわかりません。モスクワでも停止するそうですが向こうは白夜の街、こちらは何千キロも南に下った暑い町です。外から汗をかいて帰ってきても温水が出ないと気分が落ち込みます。

 

8.何とかならないか その6 ラグマン

中国ウイグルのうどん(ラグマン)はマディーナバザールの店が美味しいと前に書きました。しかし長く一本につながっているので食べにくく、皿に盛って出てくるのでいつも具と汁がシャツに付いてしまいます。短く切ってほしいのと皿ではなく丼で出してほしいですが。

 

9.キオスクはプレハブ

飲料水や新聞、雑誌などを売っているキオスク、小さいのは1メートル*50センチくらい、2倍の大きさもあります。道路から見えるキオスクが撤去されていることは前に書きましたがもうほとんどなくなりました。

少し大きい1間半*1間くらいのプレハブ店舗、こちらでは「マガジン(店)」と呼びますがこれも道路近くの店は撤去されています。

 

10.1学年に一人は産休が

昔、人文大にいた時ですが1学年十数人の日本語学生で1人は産休がいました。キルギスの悪しき風習で花嫁に盗まれたりした人もいました。日本では在学中の産休はほとんどいませんね。

 

11.何とかならないか その7 レジの支払い

アキアン(大洋)というレストランがあって隣は冷凍魚介類の店になっています。この店の支払いがどうも面倒です。魚介類を計った値段を聞いてから近くのレジに行ってその金額を告げ支払い、レシートを受け取ります。レシートを持って先ほどの売り場に戻って品物を受け取るので行ったり来たりするわけです。ソ連時代がこんな支払い方法だったようですがもう変えてもらいたいです。

原因はレジが隣の売り場との中央にあって、出入り口が魚介類売り場にあるからでしょう。品物を受け取ってレジを通らず出てしまうからと思われます。店内の配置を変えレジを出入り口に置けばいいはずですが提案する人がいないのでしょう。

 

12.何とかならないか その7 外国人料金

今では少なくなったと思いますが、カフェなどに行って外国人とわかるとサービス料を追加されたり別料金を請求されます。しかし、こういう店は半年もするとつぶれます。最初に多く儲けようとするからで一度行った人はもう行きません。大体キルギス人の店です。

私が来た時にはあった「クラシック」というカフェは今でも営業しています。外国人が経営しているそうで15年以上経っているカフェは珍しいです。

 

13.車のノイズが増えた

どこにでも車の排気マフラーを改良してノイズ(エクゾーストノイズ)を喜ぶ奴がいるものです。アパート前をいつもうるさい音を出して走っていく車がいて迷惑です。近くにある大統領アカデミーの学生かも。金持ちの勉強しない子弟が多い学校ですから。

 

14.教師が消えた

人文大にいた時、日本語のキルギス人教師が突然出勤しなくなりました。学生は来ているのに授業がないのでだんだん騒ぎが大きくなりました。その教師は学生に授業に来ないと伝えたらしいですが学科室や事務関係には何も言わなかった。後でわかったのは近くのトルコ系大学で働くことになったので来なくなったのです。

こんな調子で突然来なくなるケースはよくあります。生徒が突然来なくなる、生徒が消えることは前に書きました。しかし教師も消えるのです。

以前あった日本食カフェでは、ウエイターが突然来なくなると言って経営者が嘆いていました。学生のアルバイトですが試験があるから少し休むといってそのまま来なくなります。気まぐれなので他の仕事が見つかるとそちらへ行ってしまいます。

 

15. 何とかならないか その8 花嫁を盗む

カザフ、ウズベクではどうか知りませんが、キルギスでは自分の花嫁を盗みます。盗むというより誘拐(強奪)するわけです。昔は馬で、今は車を使って無理やり押し込めて誘拐します。相手の意思に関係なく行うわけですからこれは立派な犯罪です。地方ではもちろん首都ビシケクでも日常的に行われています。

しかし、盗んだ相手と末永く暮らすならまだしも様々な理由で別れてしまいます。花嫁を誘拐するこの悪しき風習はなくならないのでしょうか。

 

16.何とかならないか その9 道につばを吐く

人待ちをしている人の周りには、セミチカというひまわりの種を炒った殻が散らばり、吐いたつばがたくさん見かけられます。つばを飲み込むことができないのでしょうね。小さい子もつばを吐いています。これを女性もするので日本人から見ると、えー!となります。美人でもつばをぺっぺっとやられると恋も冷めます。

特に人の顔を見ながらこれをやられると・・おわかりですね。

 

17.プリンターは16年

今も使っている小型インクジェットプリンターはキャノン製で16年使っていて、よく動いているものだと感心します。インクカートリッジは逆さにしてインクが出る部分から交換用インクを入れていることは前に書きました。逆転の発想でカートリッジを新規に買う必要はなくなったのです。

プリンターはこれからも大いに活躍してもらうことになります。

 

18.ひげそりは40年

「シック」という会社のひげそりでカミソリ刃部分を交換するタイプがあります。握り手部分は学生の頃から使っていてもう40年です。もうさすがに交換刃の仕様が変わったようで私の部品に合うのは売っていません。

それで韓国製の刃を使用と書いてある使い切りかみそりに替えました。使い切りといっても何ヶ月も使えて切れ味もいいです。ひげそりは選手交代しました。

 

19.声が暗いアナウンサー

市内にトルコ系の大学があってFM放送局を持っています。何年も前ですがたまたま聞いた番組のアナウンサーは声が暗かった。少し年配の声でしたがなんといっても明るさがない。聴視者とのやり取りを聞いていると気分が沈んで来ます。その後どうなったのでしょうか。

 

20.鶏肉は2時間煮る

スープのだしを取るのではなく食べるためですが鶏肉は2時間煮ると聞きました。ばい菌が心配なのです。2時間煮るとだしが出てしまい肉の味はなくなります。これはやはり遊牧時代からの引継ぎと思われます。定住生活になってガスを使っているからもっと短い時間でいいでしょうに。

しかし豚肉、牛肉は真っ黒になるほど焼いたほうがいいです。ついこの間の豚肉はどうも焼きが弱かったようで腹を下しました。いつもは塩水に1時間以上漬けておいて血抜きをするのですがこれをやらなかったのも原因かもしれません。

 

21.預言者

ビシケクの西、車で1時間ほどのソクルクという村に預言者というのか呪術師というのか、そんな人がいるそうです。様々な相談に来る人が多く朝早くから並ばないと観てもらえないそうです。その人がこれを飲みなさい、これを使いなさいとか言うと近くに売っている店で買うわけです。

しかし売っているのはどういう物なのか、取り巻きが適当に作ったまがい物ではないか、私は信用しない性質なのでつい考えてしまいます。預言者は本物でも儲かるのは取り巻きの人たちというのは日本でもありますね。一度行ってみましょうか。

 

21.今年は念願の居住権を

もう10年以上前からキルギス居住権について知人やビザの事務所で聞いたりしていました。しかし会社を創れと言われたり他の課題があったり手続き料が3000ドルと聞いたりで手が出せずに終わっていました。

去年ある大学で居住権のことを話したら制度を調べてくれて、ボランティアで教えているなら書類もあまり要らないと教えてもらいました。

これが実際にどうなるかはわかりませんが申請してみることにします。

 

22.第一部終了

このシリーズがⅩになったのでこれを第一部とします。

高坂さん(奥様)に感謝します。シリーズⅢで止まっていたものを豆腐作りの質問で私のスイッチを入れ、頭に溜まっていた文章を引き出してくださいました。

第2部に続けるよう少し心身を充電したいと思います。

2015年6月 大滝

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