カルチャーショック 第 1部 8

キルギスのカルチャーショック Ⅷ       2015年3月~5月

前回のⅦから少し休んで書き始めました。書くことが頭に浮かんでもメモできないと忘れます。どうして仕事中に浮かんでくるのでしょうか。

今年は4月にもう30度になりました。例年は5月になって30度の日が出ます。今年も夏は猛暑になるのか。

 

  • 乾燥体質になったか

日本は湿度90%前後ですが、キルギスは50%前後なので来たばかりは喉が渇いて仕方がなかったです。今では体が慣れたのか体質が変化したのか喉が渇く度合いが減りました。日本に行くと2,3日で何キロか太るのは、美味しいので日本食の食べすぎかそれとも水分が抜けて行かないからかもしれません。

春になると街頭で「ショロ」という商品名で麦を炒って作った飲み物を売っています。これは民間に昔からあった「マクシム」という飲み物を商品化したものです。街頭で売るようにしたのは社長のアイデアです。社長はほんの20年程前にはバザールで「ショロ」を個人販売していたそうで、美味いとの評判で商品化したのでしょう。その発想はたいしたものです。

私には糠みそのジュースに思えてほとんど飲みませんけど。最近は新商品でレモンティーなどを売っているのでそちらを飲んでいます。乾燥気候なので需要は大きいです。

 

  • 標高1000メートルからひろがる草原

キルギス語で「ジャイロー」と呼ぶ高地草原は、山あいの谷間に広大に広がっています。標高1000メートルにあるもの、2000メートル、4000メートル。ここでキルギス人は夏に馬や羊を放牧しています。少ないですが今もここで生活している人たちがいます。昔キルギス人はこういうジャイローや国境を越え各地を転々としていたわけです。

 

  • 3000メートルは低い山

キルギスの最高峰は中国国境にあるパビエダ(勝利)峰7439メートル、2位はタジキスタン国境にあるレーニン峰7134メートル、3位はパビエダ峰の近くでカザフとの国境にあるハンテングリ6995メートルです。

高山はビシケクの近くにも位置しています。町から車でほんの1時間弱のところにあるアラアルチャ自然公園からは4000メートルの山が望め、氷河へのトレッキングもできます。

 

  • 富士山山頂にトンネルが

ビシケクからウズベク方面、西方のオシュ市に向かう道路はソ連時代からありましたが日本のODAで整備された山越えの道です。15年前オシュに行った時は12時間以上かかりましたが今は7,8時間で行けるらしいです。

途中、標高3400メートルの峠にトンネルがあり、片側交互通行なのでここをいかに早く抜けるかがポイントです。

 

  • 車は右、人も右

ビシケクは都市計画で造った町なので歩道はどこも広くゆったり歩けます。双方に歩ける歩道で人は右を歩くか左なのか注意して見ていますが大体の傾向では右が多いようです。

車は右側通行で、人も右側通行ということになります。

 

  • 大学の教室に監視カメラ

私が顔を出している法律大学には以前から各教室に監視カメラが付いています。もう一つの大学には去年暮れに付いたと学生が教えてくれました。

ある時、学生が荷物を置いたまま鍵を掛けずに出ようとするので危ないからと注意すると、カメラが付いているから大丈夫という返事。しかしカメラは写しているだけで誰かが監視している訳ではないでしょう。それにどのくらい記録を残してあるか不明なので盗まれてしまってから慌てても役に立たない。学生は過信しすぎ。それでとにかく閉めさせました。

 

7.変な車に乗りました

だいぶ前のことですが道でタクシーを拾うため手を挙げて待っていたら小型の車が停まりました。ボディーにはコカコーラの宣伝が書いてあります。

乗ってから聞いたら懸賞で当たった車だとか。それで今日、始めて乗ったばかりだそうで運転が危なっかしい。そんな運転なのに人を乗せるな、と言いたいくらい変な車でした。

 

8.ジプシーが増えた

ロシア語ではツィガンと言いますが、ジプシーが増えたなと感じて何年くらい経ちますか。道沿いに子供や乳児を抱いて座って物乞いをしています。ジプシーは国を持たず国籍もなくどこへ行くのも自由。しかし村へ行ってももらいはないから町へ来ます。世界的には定住するジプシーもいるとか。

 

9.女性のイスラムスタイルが増えた

夏の暑い時でもロングスカートにスカーフというイスラム女性のスタイルが増えました。これは2005年のクーデターをキルギス南西部オシュ地方出身者が起こしたので、その際デモに加わるために上京し住みついた人が多いからでしょう。オシュ地方はウズベクに接しているのでイスラム色が強いのです。そこに家族が集まってきたからだと思います。2005年以前は全くと言っていいほど見なかった姿です。今ではイスラム服や専用スカーフを売る店までできました。

 

10.動物の本能

知合いの家に生まれたばかりの子猫が2匹もらわれてきました。しばらく飼っていて友達の家にあげました。車で30分くらいの所なので20キロくらい離れていたでしょう。

1週間位して知合いの家に行って玄関に立ったらニャーニャーと猫の声がして私の所に来ました。見るともらわれていった子猫のようです。これには驚きました。匂いをたどって来たのでしょうが車が多い大通りもあるし20キロ近くをよく辿り着いたものです。行った先が何か嫌だったのでしょう。

子猫たちはしばらくして別の家にもらわれていきましたが今度は戻ってきませんでした。きっと気に入ったことと思います。

同じ家の犬の話です。しばらく飼っていた犬を近所に欲しい人がいてあげました。行った先は庭が広く快適なはずなのになぜか帰ってきたくて毎日泣く、それも涙を流したそうです。結局戻ってきて狭い場所で暮らすことになりました。どこが違ったのか。

 

11.朝、ドアが開いていた

朝出かけようと入り口の鍵を回すと、あれ回らない。なんと夕べから開いていたのです。これは何回かありました。3年ほど前に1階入口はインターホン式になり人の出入りは制限されました。しかし、その前の時にも部屋のドアが開けたままだったことがありました。危ない。何事もなくて良かった。

 

12.食事作法

先日、日本語弁論大会を聞きに行ったらこんな発表がありました。

お客で行った時、日本では出された料理を全部食べると家の人は喜ぶ、しかしキルギスでは少し残さないといけない。

確かにキルギスでは料理を全部食べるとまた追加を持ってきます。満足していないと理解されるわけです。お客が来た時はテーブルの上に隙間なく料理を並べないといけないそうで、これほどあなたを歓迎しているという意思表示です。

料理はサラダから始まってスープ、パン、肉が出てもう終わりかと思うと少し休憩してまた出てきます。これを知らない時は次々出てくるので食べられなくて参りました。キルギス料理は少し残して、「お腹一杯です。十分いただきました。」と示さないといけません。

 

13.マグロのカマ

やはり弁論にありましたが、日本で食べた刺身船盛りにマグロの頭が乗っていて気持ちが悪かったと言います。それはそうでしょう。見たことがない形の生き物ですから。日本人から言うと羊の頭が皿に乗っているのが気持ち悪いのと同じです。生活の中で見慣れないものは驚くものです。

 

14.トイレットペーパー

変な話になりますが、キルギス人はトイレットペーパーを水に流さず横に置いた箱に入れておき、あとでゴミとして捨てます。これは大・小に使ったに関係なく全部そうします。

どうしてか?想像するに、昔は新聞紙やノートなどの固い紙を使ったとか、質が悪いトイレットペーパーでよく詰まったとかでしょうか。今はトイレットペーパーの白く柔らかいのが多いですがまだダンボールのような厚いのを売っています。

真実はわかりません。追求してみましょうか。

 

15.ロシアは大統領と首相が交代

キルギスではなくロシアの話題です。現プーチン大統領は大統領多選禁止の規定があるため、仲間を大統領に推し首相に転じました。一任期後大統領に復職、仲間を首相に就任させました。国民の人気、信頼があるためこのようなことができるのでしょうが、え!と驚きます。

 

16.連絡してくれ!

あるキルギス人教師から大学のイベントで寿司を作りたいと相談がありました。大学の外国言語コースごとにイベントをするようです。大学が費用を出すのでネタを何にするとか2回ほど打ち合わせしました。

しかし、その後予定された日の近くになっても連絡がありません。当日の予定を空けるため自分の日程を変更していたのに当日も音沙汰なしでした。

後で聞いたら打ち合わせした内容を変更して学生と自分たちだけで作ったので私は必要がなくなったというのです。それなら連絡してくれ、と言いました。この件に限らず必要がなくなるとキルギス人は連絡してよこしません。

必要となると色々な伝をたどって私の所に電話して来ます。え!と思う相手から電話が来ます。そして、すぐに必要です、作ってくださいとか言って用事が終われば何の連絡もなし。

日本では稀にありますがキルギスでは日常的です。まともに相手の希望を聞いてはいけません。

 

17.調味料は塩だけ

キルギス料理は五つしかないと前に書きましたがその調味料は塩だけです。日本も昔はそうだった訳ですがキルギスは今も塩だけです。ロシア料理も砂糖や胡椒を使わないので調味料の種類が増えるのは何百年も先です。

 

18.宝くじが大評判

何年も前から宝くじが売られていて私も試しに買ったことがあります。しかし、いつ発表なのか、どのように発表するのかわからない宝くじでした。これは金を集めていただけでしょう。

今は韓国系の会社が大々的に宣伝しています。1枚100ソム(200円)のくじで1等800万ソム(1600万円)、150ソムのくじで1等2000万ソムという設定です。最近は簡易宝くじ販売所を街頭に置き拡大を図っています。それにアパート1階の店や近くの店の壁に宝くじの大型宣伝シートが貼られました。

それから、会社の宣伝ニュースで高額賞金を獲得した人を放送していますがこれは危ない。顔が出てしまい親戚を始め皆が知るので、地元に帰った途端に金を貸せとか言って親戚中が集まってくることでしょう。もし当たってもニュースには映らない方がいい。私も買っていますが当たったことはないので関係ないですが。

 

19.行き倒れも多い

酔っ払って歩道で寝ている人も多いですがどうもこれは死んでいるのでは、と思える人もいます。商店前のベンチで横たわっている人がいて、横で泣きわめいている場に出会ったことがあります。亡くなったばかりだったのでしょう。

 

20.どこでも住める

昔あった日本食カフェ亙の隣に空き地がありました。配達で毎週通っていましたがある時シャツなどが干してありました。店で聞いたら村から出てきたキルギス人が何人か住んでいるといいました。

空き地は建物の壁が残っているのでそれを使って紐を渡し寝る場所もあります。チラッと見ると鍋や食器が見えました。他の空き地でも住んでいる形跡を見た事があります。どこにでも住んでしまうノウハウがあるのです。

(カルチャーショックⅨ に続く)  大滝

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です